音の後進国日本
音の後進国日本 玉木宏樹の「音の後進国日本」と言う本が出ている。そこで面白かったのはJR東日本の発車音の事だった。

 新宿駅あたりで従来のベル音から変わった時に駅の発車メロディが結構話題になったと思う。あの頃は物珍しさで、山手線の色々な駅に導入されていくのが楽しみだった。そして、それ以来無批判にそれに馴染んでいた。ところが、聞く人間が聞くと、違うもので、新橋の発車音なぞ「死の直前のショパンの写真を思い出してしまうほど悲惨の限り」だそうだ。五反田・目黒・恵比寿もひどいらしい。言われる迄、漫然と何とも思ってなかったし、言われて改めて聞いてみても「そうかもしれないけれど、そこまで言うほどのものでもない。」とも思った。やはり私の様な凡百な人間では音楽家の感性とは違うのかもしれない。

 どれだけ私が凡百かと言うと、この本では純正律の音を提唱していて、付録CDには純正律のドミソ和音と平均律のドミソ和音の違いが分かる様になっているのだが、確かに聞き比べると平均律の和音はうなる。ただ、私の感想としては「はあ、うなってますね。」止まりなのである(凡百以下か?(^^:)。

 とは言え、確かに、何でまた同じ山手線の駅でこうもバラバラなのかは、それはそれで変である。巣鴨で使ってる発車音など、田端に行ったらその音は京浜東北線の発車音として使われ、山手線はまた別パターンになるのである。そして何でまた、「死の直前のショパンの写真を思い出してしまうほど悲惨の限り」とまで言われる新橋はあそこだけ違うのだろう。

 この本によると、中央線はもっとひどいのだそうだが、怖い物見たさ(聞きたさ)で今度乗ってこようかとも思っている(笑)。

 玉木宏樹氏は個人のページを持っている。純正律とはなんぞや、とか、純正律と平均律の和音の聞き比べとかは、そこで読んで実際に聞く事が出来る。

 ところで、池袋の山手線のホームから隣の東武東上線の発車メロディが聞こえるのだが、私は結構気に入ってる。玉木氏が聞いたら一体何と評価するかしらないが(^^;

 玉木宏樹著「音の後進国日本」
 文化創作出版 本体1500円
 ISBN4-89387-158-7

平成10年皐月22日



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